気仙沼市の事業支援サービス

気仙沼の本吉地区では、昔から牛が飼われていました。和牛繁殖で夢を追うお話しをお聞きしました。

2021.07.17

ご相談者である本吉タクシーさんのご紹介でいらしたのは、Sさん(まだ事業名を設定されていません)。

本吉で生まれ育ち、高校卒業後に東京で暮らしたSさんは、25歳の時に思い立って北海道に移住、放牧型牧場で10年間働きながら、牛の飼育を学ばれたそうです。放牧型飼育を目の当たりにしたのは北海道が初めて。そのとき「牛たちが、なんて幸せそうに育っているんだ!」と感動したそうです。

そこで育てられていたのは肉牛なので、もちろん育てば精肉になってしまう運命です。それでも「狭い牛舎で育つことと、放牧地で育つことは牛にとって大きな違いがある」とお話しくださいました。

実はSさんが子供の頃、ご実家でも2頭の牛を飼って循環型農業を行っていたそうで、ほとんどの近隣農家はみな牛を飼い、本吉には精肉用牛の市場もあったそうです。そんな思い出とご自分の夢を掛け合わせ、Sさんは本吉での黒毛和牛飼育を決意しました。近年、耕作放棄地がどんどん増えていることにも着目し、そこを牧草地に変えて放牧しているそうです。

「本吉地区では農業がだんだん廃れていっている。放棄された耕作地をどう新しい価値にできるか、そこから名産品を生み出したい」と言葉には力がこもり、まだ発表できない、さらに大きな挑戦を考えているとのことでした。

本吉地区では明治30年代から搾乳・牛乳販売が始められたとの記録があり、昭和23年農協法の公布により本吉郡酪農業協同組合が創立、本吉の歴史は酪農とともに歴史に記されています。そんな本吉でこれから肉牛の歴史が始まるかもしれないと、お話を聞いていてワクワクしました。

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