気仙沼をセカンドキャリアの聖地に!
2025.12.08
気仙沼市、株式会社JOINS、株式会社カヤック、結デザイン有限会社、気仙沼ビズとともにコンソーシアムを結成し、『セカンドキャリア聖地を目指す!関係人口創出プロジェクト』を始動しました。このプロジェクトは国土交通省が実施する令和7年度「二地域居住先導的プロジェクト実装事業」に採択されています。
昨今、日本全体で少子高齢化・人口減少が進んでおり、地方(特に震災復興地域など)への人の流れや定住をどう促すかが重要なテーマとなっています。そんな中、気仙沼市内では人材不足によって事業スピードが上げられず、事業拡大や新たな取り組みができずに悩んでいる企業も多く、気仙沼ビズに、人材に関するご相談に来られる事業者さんも少なくありません。
一方で、都市部に住む中高年層(ミドル・シニア、たとえば40〜60代)には、キャリアの“第二ステージ”(セカンドキャリア)を模索する人が多く、役職定年後を見据え、これまで培ってきた専門知識やスキルを活かせる次なる「活躍の場」や、新しいことへの「挑戦の場」を求めているといいます。
このプロジェクトでは、官民が連携し、二地域居住や移住に関心のあるミドル・シニア層にプロボノ・副業・転職・起業など多様な「セカンドキャリア」の働き方を提案し、自分らしい地域との関わり方や働き方を見つけてもらい、地域企業とのマッチングをサポート。また、中長期滞在や移住となると必要不可欠となる「住まい」や「地域コミュニティ」の情報を一元的提供、サポートしていきます。この取り組みにより、将来的に二拠点居住者や移住者が増え、気仙沼市の産業活動も活性化することを目指します。
- 【セカンドキャリアにぴったりの街・気仙沼】
- 気仙沼は元々多くの人がやってくる港町で、さまざまな人を迎え入れ、受け入れる文化があり、また東日本大震災からの復旧・復興の過程で、自身の経験やキャリアを活かしたプロボノやボランティアなどで地域を支援する人々を多く受け入れてきました。そして支援してくださった方の多くは、この気仙沼での経験をきっかけに、セカンドキャリアを考え始められたり、移住や起業をされた方もいらっしゃいます。このような背景から、気仙沼には外から来た挑戦者を歓迎する文化が育まれており、新しいキャリアの可能性を発見できる場所となると考えます。
そして、気仙沼にはかつて 帆船時代 に、港を出ようとする船が「船出に適した風(追い風など)」を港で待っていたことに由来する『風待ち』と呼ばれる地区があります。この地区は波の影響を受けにくい内湾にあることから、船の安全な出入りや停泊に適しており、多くの船を受け入れ送り出してきています。また、数々の震災、火事などの災害から何度も復興、再出発を遂げてきており、そんな気仙沼には困難にもめげず、立ち上がってきたある種の「強さ」が備わっていると感じられます。こういった側面からも、「再出発」を後押ししてくれる、そんな空気感やエネルギーが感じられ、気仙沼がセカンドキャリアに臨む方々に適した場所といえるのではないでしょうか。
- 【主な取り組みイベント】
- 2025年9月5日(金)にキックオフイベントを東京大手町で開催。台風の悪天候の中も約40名の方々にお集りいただき、地域でのセカンドキャリアのあり方や気仙沼での関わり事例、サポート体制などをご紹介しました。 また、2025年10月24日(金)~25日(土)には現地での特別フィールドツアーを実施しました。ツアーには首都圏より50代を中心に、20代~60代の20名の方ご参加いただき、市内事業者の先行プロジェクト発表会や交流会、見学会、また気仙沼市内見学や出船体験クルーズ等を行いました。このツアーの参加者からは「セカンドキャリアを考えるきっかけになった」「具体的な関わり方が想像できた」などのお声をいただいております。
次回のブログでは、フィールドツアーの様子やその後の結果、今後の取り組みについてご紹介いたします。

